monocube
monoには秘めたイロがある。
見えないだけでそこに在る。
数え切れないそれは、やがて絡まり色彩(イロ)になる。
さぁ、箱をあけてごらん。
箱庭(ナカ)は昏(クラ)く底なしの闇色(モノクロ)。
深い闇に融けたらいいのに。
日々の戯言寄せ集め。
当サイトは作者の気まぐれにより、自由気ままに書きなぐった不親切極まりない戯言の箱庭です。
いつだってその声が、
何ともなしに心を解いちゃうんだ。
※現代版忍と竜の話。竜はきっとすごくモテる。本人無自覚だけど、すごく、モテる。(女子にも男子にも)
それは昔と変わらない…続きは折りたたみ↓↓
※現代版忍と竜の話。竜はきっとすごくモテる。本人無自覚だけど、すごく、モテる。(女子にも男子にも)
それは昔と変わらない…続きは折りたたみ↓↓
蝉の声が煩い、夏の日。
全力のシュートを受け止めてるのと、
結構苦手な夏の暑さに体力なんてごっそり持ってかれた。
ゴールの前、ボールを抱えたまま遠く催促の声。
(練習なのに、何でこんな熱くなっちゃってんの?俺様)
滴る汗が地面に作る染みをぼんやり眺めてたら。
「…そんなんでヘバってんのかよ、らしくねぇな」
ぽんと、酷く軽い一言。
さして気にもしてない通りすがりの涼しい声音。
「…へへ、本トらしくないねぇ」
足を伸ばしたら思っていたよりもすんなり身体が持ちあがって、
ボールを投げたら腕は軽く動いた。
まるでさっきの重い空気が嘘みたいで。
全力で蹴られた最後のシュートは進路を見切った俺の勝ち。
慌てて振り返ると、去っていく黒髪の後ろ姿だけだった。
「あれ、エースの旦那今終わり?」
器用にリフティングしながら近づくと、少しだけ嫌そうな表情をされた。
「テメェも終わりか、真田はどうしたよ」
「あぁ、センセと取っ組み合い中」
いつものことだから、と笑うと、軽く「そうか、」と応えて歩き始める。
「シャワー行くなら、一緒に行こうよ」
「…ちっ、」
ものすごく小さく舌打ちされた。
だがついてくるなと言われないので、いいのだと解釈。
隣に並んで歩き出す。
「…エースの旦那さ、なんか…カツオくんみてぇ」
肩に乗せたバットとバットに刺さったグローブ。
「…なんだ、そのカツオくんってのは」
「え!旦那サ●エさん知らないのー?日曜の6時半だよ?」
心底むっとした顔で、「飯時はアニメ禁止だ」そう、吐き捨てられた。
ちょっとだけ日常を垣間見た気がした。
「…エースの旦那…焼けないねぇ」
仕切りに腕を乗せながら見下ろすと、睨むような視線が返ってくる。
「…仕方ねぇだろ、赤くなって終わりだ」
湯気に見え隠れするどちらかといえば白い肌。
女の子みてぇ。
「…んだよ、」
見惚れるとかってマジでありえねぇ。
「べっつにぃ?」
頭から熱いお湯をかぶったら、頭に石鹸が当たった。
溶け出す石鹸を拾っていたら、輪唱するようなシャワーの音が止む。
「あっ、ちょ、エースの旦那!」
慌ててシャワーの個室から顔を出す。
「ね、俺と付き合わない?」
「そんな格好で言われて頷くか、」
馬鹿にしたような表情。
まぁ、そりゃそうか。
「なんか好きなんだよね、エースの旦那(の声とか)が」
俺様相手は結構楽しいぜ?(一部女子曰く)と笑えば、
「…じゃあ、精々俺を退屈させねぇことだな」
と口許を歪ませて言うなれば「不敵」に笑ってシャワー室を出て行った。
水の滴る髪を掻きあげる。
これは、案外厄介な展開かもしれない。
湯気の立ち込めるシャワー室に反響する声。
その声が、言葉が、耳の奥に響いて離れない。
もう一度頭から熱いお湯をかぶる。
それでもシャワーの音も降り注ぐお湯も何一つ掻き消してはくれない。
「…参ったねぇ、こりゃ」
そう、アンタの言葉はいつだって俺の心を掻き乱すんだ。
全力のシュートを受け止めてるのと、
結構苦手な夏の暑さに体力なんてごっそり持ってかれた。
ゴールの前、ボールを抱えたまま遠く催促の声。
(練習なのに、何でこんな熱くなっちゃってんの?俺様)
滴る汗が地面に作る染みをぼんやり眺めてたら。
「…そんなんでヘバってんのかよ、らしくねぇな」
ぽんと、酷く軽い一言。
さして気にもしてない通りすがりの涼しい声音。
「…へへ、本トらしくないねぇ」
足を伸ばしたら思っていたよりもすんなり身体が持ちあがって、
ボールを投げたら腕は軽く動いた。
まるでさっきの重い空気が嘘みたいで。
全力で蹴られた最後のシュートは進路を見切った俺の勝ち。
慌てて振り返ると、去っていく黒髪の後ろ姿だけだった。
「あれ、エースの旦那今終わり?」
器用にリフティングしながら近づくと、少しだけ嫌そうな表情をされた。
「テメェも終わりか、真田はどうしたよ」
「あぁ、センセと取っ組み合い中」
いつものことだから、と笑うと、軽く「そうか、」と応えて歩き始める。
「シャワー行くなら、一緒に行こうよ」
「…ちっ、」
ものすごく小さく舌打ちされた。
だがついてくるなと言われないので、いいのだと解釈。
隣に並んで歩き出す。
「…エースの旦那さ、なんか…カツオくんみてぇ」
肩に乗せたバットとバットに刺さったグローブ。
「…なんだ、そのカツオくんってのは」
「え!旦那サ●エさん知らないのー?日曜の6時半だよ?」
心底むっとした顔で、「飯時はアニメ禁止だ」そう、吐き捨てられた。
ちょっとだけ日常を垣間見た気がした。
「…エースの旦那…焼けないねぇ」
仕切りに腕を乗せながら見下ろすと、睨むような視線が返ってくる。
「…仕方ねぇだろ、赤くなって終わりだ」
湯気に見え隠れするどちらかといえば白い肌。
女の子みてぇ。
「…んだよ、」
見惚れるとかってマジでありえねぇ。
「べっつにぃ?」
頭から熱いお湯をかぶったら、頭に石鹸が当たった。
溶け出す石鹸を拾っていたら、輪唱するようなシャワーの音が止む。
「あっ、ちょ、エースの旦那!」
慌ててシャワーの個室から顔を出す。
「ね、俺と付き合わない?」
「そんな格好で言われて頷くか、」
馬鹿にしたような表情。
まぁ、そりゃそうか。
「なんか好きなんだよね、エースの旦那(の声とか)が」
俺様相手は結構楽しいぜ?(一部女子曰く)と笑えば、
「…じゃあ、精々俺を退屈させねぇことだな」
と口許を歪ませて言うなれば「不敵」に笑ってシャワー室を出て行った。
水の滴る髪を掻きあげる。
これは、案外厄介な展開かもしれない。
湯気の立ち込めるシャワー室に反響する声。
その声が、言葉が、耳の奥に響いて離れない。
もう一度頭から熱いお湯をかぶる。
それでもシャワーの音も降り注ぐお湯も何一つ掻き消してはくれない。
「…参ったねぇ、こりゃ」
そう、アンタの言葉はいつだって俺の心を掻き乱すんだ。
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プロフィール
HN:
瑞季ゆたか
年齢:
40
性別:
女性
誕生日:
1984/02/10
職業:
引きこもり人嫌いの営業AS見習い
趣味:
読書・音楽鑑賞・字書き
自己紹介:
◇2006.11.16開通◇
好きな音楽:Cocco、GRAPEVINE、スガシカオ、LUNKHEAD、アジカン、ORCA、シュノーケル、ELLEGARDEN、LINKIN PARK、いきものがかり、チャットモンチー、CORE OF SOUL、moumoon…などなど挙げたらキリがない。じん(自然の敵P)さんにドハマり中。もう中毒です。
好きな本:長野まゆみ、西尾維新、乙一、浅井ラボ、谷瑞恵、結城光流(敬称略)、NO.6、包帯クラブ、薬屋シリーズなどなど。コミック込みだと大変なことになります(笑)高尾滋さんには癒され、浅野いにおさんには創作意欲を上げてもらいつつ…あでも、緑川ゆきさんは特別!僕の青春です(笑)夏目友人帳、好評連載中!某戦国ゲームにハマり我が主と共に城攻めを細々とのんびり実行中(笑)サークル活動も嗜む程度。他ジャンルに寄り道も多く叱られながらも細々と更新しています…たぶん。
備考。寒さに激弱、和小物・蝶グッズとリサとガスパールモノ・スヌーピーモノと紅茶と飴と文房具…最近はリボンモノもこよなく愛する。一番困るのは大好物と嫌いな食べ物を聞かれること。
気まぐれ無理なくリハビリのように文章やレポを書き綴る日々…褒められて伸びるタイプです。
好きな音楽:Cocco、GRAPEVINE、スガシカオ、LUNKHEAD、アジカン、ORCA、シュノーケル、ELLEGARDEN、LINKIN PARK、いきものがかり、チャットモンチー、CORE OF SOUL、moumoon…などなど挙げたらキリがない。じん(自然の敵P)さんにドハマり中。もう中毒です。
好きな本:長野まゆみ、西尾維新、乙一、浅井ラボ、谷瑞恵、結城光流(敬称略)、NO.6、包帯クラブ、薬屋シリーズなどなど。コミック込みだと大変なことになります(笑)高尾滋さんには癒され、浅野いにおさんには創作意欲を上げてもらいつつ…あでも、緑川ゆきさんは特別!僕の青春です(笑)夏目友人帳、好評連載中!某戦国ゲームにハマり我が主と共に城攻めを細々とのんびり実行中(笑)サークル活動も嗜む程度。他ジャンルに寄り道も多く叱られながらも細々と更新しています…たぶん。
備考。寒さに激弱、和小物・蝶グッズとリサとガスパールモノ・スヌーピーモノと紅茶と飴と文房具…最近はリボンモノもこよなく愛する。一番困るのは大好物と嫌いな食べ物を聞かれること。
気まぐれ無理なくリハビリのように文章やレポを書き綴る日々…褒められて伸びるタイプです。