monocube
monoには秘めたイロがある。
見えないだけでそこに在る。
数え切れないそれは、やがて絡まり色彩(イロ)になる。
さぁ、箱をあけてごらん。
箱庭(ナカ)は昏(クラ)く底なしの闇色(モノクロ)。
深い闇に融けたらいいのに。
日々の戯言寄せ集め。
当サイトは作者の気まぐれにより、自由気ままに書きなぐった不親切極まりない戯言の箱庭です。
その言葉の意味を、
知らないフリして。
※現代版竜とアニキ(笑)の会話。前回の続き的な。アニキは難しくてよく分からんが、竜とつるむと悪ガキ組でいい感じ。…続きは折りたたみ↓↓
※現代版竜とアニキ(笑)の会話。前回の続き的な。アニキは難しくてよく分からんが、竜とつるむと悪ガキ組でいい感じ。…続きは折りたたみ↓↓
そうできないことは一番自分がよく理解っているくせに。
肝心なときには晴れないくせに、
こういう時だけは文句のつけようがないくらいに晴れる。
燦々と照る太陽を睨んで、止めていた手を動かした。
「珍しいじゃねぇか、何やってんだ?」
途端に翳って、どうやら意図的に日陰を作ってくれたらしい声の主を見上げる。
「…元親、」
その足の甲に座って、足に寄りかかる。
休んで初めて、自分がどれだけ疲労していたか分かった気がする。
「…見りゃわかんだろ、草むしりだ」
気だるく応えたら、足に乗っかってるのを咎めるでもなく元親は笑う。
「随分素直にやってんじゃねぇか」
「…カツオの野郎の所為だ」
「は?」
ご飯時にアニメはご法度の日常で、本当に魔が差しただけだ。
あの男が、『カツオくんみてぇ』とか言うから、気になっただけの話だ。
結果それが知れて、罰として草むしりだ。
(…あいつ怒らせっと、マジで怖ぇんだからな…)
むっとした表情で黙り込むと、元親が軽く頭を小突いて。
「俺も手伝ってやっから、いつまでも腐ってんなよ」
足の上からそそくさと退くと、背中合わせに草むしりを始める。
帰国子女の元親は日の光りには慣れっこらしくまるで堪えた様子がない。
素直に尊敬した。
「ところでよぉ、」
元親の背中に寄りかかりながら作業をしていると、
天気でも聞くような気軽さで元親は言う。
「お前、佐助と付き合ってんだって?」
思わず手が止まる。
「…何で、それ」
「佐助が自慢して歩いてたぜ?」
それが容易に想像できる自分に拍手。
「ぁんの野郎っ!!」
駆け出したシャツの裾をがっしりと元親が掴む。
「まァ、待て待て」
力任せに引かれて尻餅をつく。
今度は逆に寄りかかられた。
「アレのどこがお気に召したんだ?坊ちゃんはよォ」
「お気に召してる部分なんざ、どこもねぇな」
元親の重さに耐えながら、当り散らすように草を引っこ抜く。
「…あいつァ、厄介だぜ?」
ゆっくりと声のトーンが低くなる。
何となく、元親の言いたいことは分かる気がする。
『…じゃあ、精々俺を退屈させねぇことだな』
何を血迷ったのかと今更ながらに思う。
あんなことを答えるつもりはなかったのだ。
あいつの「それ」に何となく気付きながら、気付かないフリを決め込む気だった。
関わることも、深入りすることもないように。
それが。
「…あー…面倒くせぇ」
前髪をくしゃりと撫でながら呟くと、背中で元親が眉間に皺を寄せて笑った。
肝心なときには晴れないくせに、
こういう時だけは文句のつけようがないくらいに晴れる。
燦々と照る太陽を睨んで、止めていた手を動かした。
「珍しいじゃねぇか、何やってんだ?」
途端に翳って、どうやら意図的に日陰を作ってくれたらしい声の主を見上げる。
「…元親、」
その足の甲に座って、足に寄りかかる。
休んで初めて、自分がどれだけ疲労していたか分かった気がする。
「…見りゃわかんだろ、草むしりだ」
気だるく応えたら、足に乗っかってるのを咎めるでもなく元親は笑う。
「随分素直にやってんじゃねぇか」
「…カツオの野郎の所為だ」
「は?」
ご飯時にアニメはご法度の日常で、本当に魔が差しただけだ。
あの男が、『カツオくんみてぇ』とか言うから、気になっただけの話だ。
結果それが知れて、罰として草むしりだ。
(…あいつ怒らせっと、マジで怖ぇんだからな…)
むっとした表情で黙り込むと、元親が軽く頭を小突いて。
「俺も手伝ってやっから、いつまでも腐ってんなよ」
足の上からそそくさと退くと、背中合わせに草むしりを始める。
帰国子女の元親は日の光りには慣れっこらしくまるで堪えた様子がない。
素直に尊敬した。
「ところでよぉ、」
元親の背中に寄りかかりながら作業をしていると、
天気でも聞くような気軽さで元親は言う。
「お前、佐助と付き合ってんだって?」
思わず手が止まる。
「…何で、それ」
「佐助が自慢して歩いてたぜ?」
それが容易に想像できる自分に拍手。
「ぁんの野郎っ!!」
駆け出したシャツの裾をがっしりと元親が掴む。
「まァ、待て待て」
力任せに引かれて尻餅をつく。
今度は逆に寄りかかられた。
「アレのどこがお気に召したんだ?坊ちゃんはよォ」
「お気に召してる部分なんざ、どこもねぇな」
元親の重さに耐えながら、当り散らすように草を引っこ抜く。
「…あいつァ、厄介だぜ?」
ゆっくりと声のトーンが低くなる。
何となく、元親の言いたいことは分かる気がする。
『…じゃあ、精々俺を退屈させねぇことだな』
何を血迷ったのかと今更ながらに思う。
あんなことを答えるつもりはなかったのだ。
あいつの「それ」に何となく気付きながら、気付かないフリを決め込む気だった。
関わることも、深入りすることもないように。
それが。
「…あー…面倒くせぇ」
前髪をくしゃりと撫でながら呟くと、背中で元親が眉間に皺を寄せて笑った。
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プロフィール
HN:
瑞季ゆたか
年齢:
40
性別:
女性
誕生日:
1984/02/10
職業:
引きこもり人嫌いの営業AS見習い
趣味:
読書・音楽鑑賞・字書き
自己紹介:
◇2006.11.16開通◇
好きな音楽:Cocco、GRAPEVINE、スガシカオ、LUNKHEAD、アジカン、ORCA、シュノーケル、ELLEGARDEN、LINKIN PARK、いきものがかり、チャットモンチー、CORE OF SOUL、moumoon…などなど挙げたらキリがない。じん(自然の敵P)さんにドハマり中。もう中毒です。
好きな本:長野まゆみ、西尾維新、乙一、浅井ラボ、谷瑞恵、結城光流(敬称略)、NO.6、包帯クラブ、薬屋シリーズなどなど。コミック込みだと大変なことになります(笑)高尾滋さんには癒され、浅野いにおさんには創作意欲を上げてもらいつつ…あでも、緑川ゆきさんは特別!僕の青春です(笑)夏目友人帳、好評連載中!某戦国ゲームにハマり我が主と共に城攻めを細々とのんびり実行中(笑)サークル活動も嗜む程度。他ジャンルに寄り道も多く叱られながらも細々と更新しています…たぶん。
備考。寒さに激弱、和小物・蝶グッズとリサとガスパールモノ・スヌーピーモノと紅茶と飴と文房具…最近はリボンモノもこよなく愛する。一番困るのは大好物と嫌いな食べ物を聞かれること。
気まぐれ無理なくリハビリのように文章やレポを書き綴る日々…褒められて伸びるタイプです。
好きな音楽:Cocco、GRAPEVINE、スガシカオ、LUNKHEAD、アジカン、ORCA、シュノーケル、ELLEGARDEN、LINKIN PARK、いきものがかり、チャットモンチー、CORE OF SOUL、moumoon…などなど挙げたらキリがない。じん(自然の敵P)さんにドハマり中。もう中毒です。
好きな本:長野まゆみ、西尾維新、乙一、浅井ラボ、谷瑞恵、結城光流(敬称略)、NO.6、包帯クラブ、薬屋シリーズなどなど。コミック込みだと大変なことになります(笑)高尾滋さんには癒され、浅野いにおさんには創作意欲を上げてもらいつつ…あでも、緑川ゆきさんは特別!僕の青春です(笑)夏目友人帳、好評連載中!某戦国ゲームにハマり我が主と共に城攻めを細々とのんびり実行中(笑)サークル活動も嗜む程度。他ジャンルに寄り道も多く叱られながらも細々と更新しています…たぶん。
備考。寒さに激弱、和小物・蝶グッズとリサとガスパールモノ・スヌーピーモノと紅茶と飴と文房具…最近はリボンモノもこよなく愛する。一番困るのは大好物と嫌いな食べ物を聞かれること。
気まぐれ無理なくリハビリのように文章やレポを書き綴る日々…褒められて伸びるタイプです。