monocube
monoには秘めたイロがある。
見えないだけでそこに在る。
数え切れないそれは、やがて絡まり色彩(イロ)になる。
さぁ、箱をあけてごらん。
箱庭(ナカ)は昏(クラ)く底なしの闇色(モノクロ)。
深い闇に融けたらいいのに。
日々の戯言寄せ集め。
当サイトは作者の気まぐれにより、自由気ままに書きなぐった不親切極まりない戯言の箱庭です。
夏祭りの影響で…
今更ながら、BASA○A×い○ぼく…ダブパロ…ってやつ?
内容はうろ覚え一話(笑)
4号室
政宗・ss小十郎
3号室
家康・ss三成
イロモノ続きは折りたたみ↓↓
都内某所の超高級マンション。
その門の前に引っ越しのトラックが止まる。先んじて到着していた黒髪の青年は、隻眼でそのマンションを見上げた。
『狗と猫』
都内某所に建つそのマンションは、シークレットサービス付きの超高級マンション「メゾン・ド・婆裟羅」。戦国時代にこの場所に将軍の住まいがあったことから通称を戦国館(せんごくやかた)とも言われている。このマンションに入居できるのは限られた人間のみで、資産家と言えどもこのマンションのオーナーの御眼鏡にかなわなければここへの入居は許されない。このマンションの入居者が来るたびに、周辺の話題は新たな入居者についてでもちきりになる。メゾン・ド・婆裟羅の久々の入居人とあって、遠巻きに人だかりができていた。
「このマンションに入居だなんて、すごいですね…」
愛想のいい引っ越し業者の男を隻眼の青年は睨んだ。
「さっさと運んでくれねぇか、俺は見せモンになる気はないんでね」
「は、はいっ!」
その空気に気圧された業者の男は、すぐさま搬入に取り掛かった。
肩に鞄をさげ、腕には二つ積み上げた段ボール。門を抜けて大きなエントランスまで歩き出す。するとつんざく騒音と共に、青年の周辺が大きく陰った。傍らに降りる軽やかな音。
「政宗っ、今日からだったのか」
青年・政宗は渋々足を止めて、軽快に近づいてくる青年を見た。
「何だ、てめぇか家康」
「随分な挨拶だな、絆を結んだ間柄じゃないか」
家康はそう腕を政宗の肩に回す。
「必要に迫られて同盟を結んだだけじゃねぇか、馴れ馴れしい」
そう家康の腕から逃れて再び歩き出す。
「つーか、あれ公害レベルだろ」
頭上待機をする忠勝をちらりと見上げ呟くのを、耳聡く家康が拾う。
「そんなことはない、忠勝とワシは切っても切れぬほどのだな…」
「あーっ、もうほっとけ!!」
そう政宗は対話を放棄してエントランスに滑り込んだ。
「何か手伝うことがあったら遠慮なく言ってくれ」
「こっちからお断りだ」
そう振り返らずに家康に言い放って、エレベーターに乗り込んだ。
(確か…4号室だったか…)
大した振動もなくあっさりとエレベーターは目的の階に着いた。フロアの長い廊下を歩いていると、ふと開いた窓から風が流れ込んできた。さわさわと揺れるのは、遅咲きの桜。その桜の向こうに長い黒髪を思い出す。いつだって思い出す彼女の姿は後ろ姿ばかりだ。
『…どこの子かしら、なんと醜い…!早くこれをどこかへやってっ!!』
耳の奥に残る嫌悪の声。
「…っ…」
政宗は強制的に思考を中断した。きつく目を閉じて、その後ろ姿を振り払うように軽く頭を振って。だから、エレベーターの音に気付けなかった。
「…っ…おっ!!」
抱えていた上の段ボールが揺れる。角がずれて、そのまま廊下に落ちていく。
(やっべ…!)
ひら…視界を過った薄い桜の花びら。髪を揺らす強い風。段ボールは、床に落ちなかった。黒い手袋をした手が、それをしっかりと受け止めて。政宗はそこで初めて、段ボールを持つ傍らの長身の男に気付いた。
「…こちらへ」
強面からは意外な穏やかな声で導かれ、自然と足が男の背中を追う。
(…既視感…)
男は片手でドアを開けて政宗が到着するのを待つ。そして入り口に立った時、はっと我に返る。
「…っ、お前っ…」
政宗が持っていた段ボールは既に部屋の隅に置かれていた。そして、いつの間にと思う間もなく男は政宗の前に跪いた。
「政宗様、ずっとあなたにお会いできるのを心待ちにしておりました」
それはとても自然な動作で、疑問の言葉も挟ませない。
「政宗様…、私を、貴方の狗にしてください」
内容はうろ覚え一話(笑)
4号室
政宗・ss小十郎
3号室
家康・ss三成
イロモノ続きは折りたたみ↓↓
都内某所の超高級マンション。
その門の前に引っ越しのトラックが止まる。先んじて到着していた黒髪の青年は、隻眼でそのマンションを見上げた。
『狗と猫』
都内某所に建つそのマンションは、シークレットサービス付きの超高級マンション「メゾン・ド・婆裟羅」。戦国時代にこの場所に将軍の住まいがあったことから通称を戦国館(せんごくやかた)とも言われている。このマンションに入居できるのは限られた人間のみで、資産家と言えどもこのマンションのオーナーの御眼鏡にかなわなければここへの入居は許されない。このマンションの入居者が来るたびに、周辺の話題は新たな入居者についてでもちきりになる。メゾン・ド・婆裟羅の久々の入居人とあって、遠巻きに人だかりができていた。
「このマンションに入居だなんて、すごいですね…」
愛想のいい引っ越し業者の男を隻眼の青年は睨んだ。
「さっさと運んでくれねぇか、俺は見せモンになる気はないんでね」
「は、はいっ!」
その空気に気圧された業者の男は、すぐさま搬入に取り掛かった。
肩に鞄をさげ、腕には二つ積み上げた段ボール。門を抜けて大きなエントランスまで歩き出す。するとつんざく騒音と共に、青年の周辺が大きく陰った。傍らに降りる軽やかな音。
「政宗っ、今日からだったのか」
青年・政宗は渋々足を止めて、軽快に近づいてくる青年を見た。
「何だ、てめぇか家康」
「随分な挨拶だな、絆を結んだ間柄じゃないか」
家康はそう腕を政宗の肩に回す。
「必要に迫られて同盟を結んだだけじゃねぇか、馴れ馴れしい」
そう家康の腕から逃れて再び歩き出す。
「つーか、あれ公害レベルだろ」
頭上待機をする忠勝をちらりと見上げ呟くのを、耳聡く家康が拾う。
「そんなことはない、忠勝とワシは切っても切れぬほどのだな…」
「あーっ、もうほっとけ!!」
そう政宗は対話を放棄してエントランスに滑り込んだ。
「何か手伝うことがあったら遠慮なく言ってくれ」
「こっちからお断りだ」
そう振り返らずに家康に言い放って、エレベーターに乗り込んだ。
(確か…4号室だったか…)
大した振動もなくあっさりとエレベーターは目的の階に着いた。フロアの長い廊下を歩いていると、ふと開いた窓から風が流れ込んできた。さわさわと揺れるのは、遅咲きの桜。その桜の向こうに長い黒髪を思い出す。いつだって思い出す彼女の姿は後ろ姿ばかりだ。
『…どこの子かしら、なんと醜い…!早くこれをどこかへやってっ!!』
耳の奥に残る嫌悪の声。
「…っ…」
政宗は強制的に思考を中断した。きつく目を閉じて、その後ろ姿を振り払うように軽く頭を振って。だから、エレベーターの音に気付けなかった。
「…っ…おっ!!」
抱えていた上の段ボールが揺れる。角がずれて、そのまま廊下に落ちていく。
(やっべ…!)
ひら…視界を過った薄い桜の花びら。髪を揺らす強い風。段ボールは、床に落ちなかった。黒い手袋をした手が、それをしっかりと受け止めて。政宗はそこで初めて、段ボールを持つ傍らの長身の男に気付いた。
「…こちらへ」
強面からは意外な穏やかな声で導かれ、自然と足が男の背中を追う。
(…既視感…)
男は片手でドアを開けて政宗が到着するのを待つ。そして入り口に立った時、はっと我に返る。
「…っ、お前っ…」
政宗が持っていた段ボールは既に部屋の隅に置かれていた。そして、いつの間にと思う間もなく男は政宗の前に跪いた。
「政宗様、ずっとあなたにお会いできるのを心待ちにしておりました」
それはとても自然な動作で、疑問の言葉も挟ませない。
「政宗様…、私を、貴方の狗にしてください」
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顔があげられない
によによ的な意味で(笑)!
そして台詞に全然違和感を感じないことに戦慄しました(笑)さすがだぜ瑞季さん♪♪夏祭り帰りの飲みの席でした萌え話が形になってることに感動!ドカンの上から告白とかも形になっちゃうのかな!?←ちょー期待(笑)
そして台詞に全然違和感を感じないことに戦慄しました(笑)さすがだぜ瑞季さん♪♪夏祭り帰りの飲みの席でした萌え話が形になってることに感動!ドカンの上から告白とかも形になっちゃうのかな!?←ちょー期待(笑)
- 永月
- 2012/08/08(Wed)17:24:58
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プロフィール
HN:
瑞季ゆたか
年齢:
41
性別:
女性
誕生日:
1984/02/10
職業:
引きこもり人嫌いの営業AS見習い
趣味:
読書・音楽鑑賞・字書き
自己紹介:
◇2006.11.16開通◇
好きな音楽:Cocco、GRAPEVINE、スガシカオ、LUNKHEAD、アジカン、ORCA、シュノーケル、ELLEGARDEN、LINKIN PARK、いきものがかり、チャットモンチー、CORE OF SOUL、moumoon…などなど挙げたらキリがない。じん(自然の敵P)さんにドハマり中。もう中毒です。
好きな本:長野まゆみ、西尾維新、乙一、浅井ラボ、谷瑞恵、結城光流(敬称略)、NO.6、包帯クラブ、薬屋シリーズなどなど。コミック込みだと大変なことになります(笑)高尾滋さんには癒され、浅野いにおさんには創作意欲を上げてもらいつつ…あでも、緑川ゆきさんは特別!僕の青春です(笑)夏目友人帳、好評連載中!某戦国ゲームにハマり我が主と共に城攻めを細々とのんびり実行中(笑)サークル活動も嗜む程度。他ジャンルに寄り道も多く叱られながらも細々と更新しています…たぶん。
備考。寒さに激弱、和小物・蝶グッズとリサとガスパールモノ・スヌーピーモノと紅茶と飴と文房具…最近はリボンモノもこよなく愛する。一番困るのは大好物と嫌いな食べ物を聞かれること。
気まぐれ無理なくリハビリのように文章やレポを書き綴る日々…褒められて伸びるタイプです。
好きな音楽:Cocco、GRAPEVINE、スガシカオ、LUNKHEAD、アジカン、ORCA、シュノーケル、ELLEGARDEN、LINKIN PARK、いきものがかり、チャットモンチー、CORE OF SOUL、moumoon…などなど挙げたらキリがない。じん(自然の敵P)さんにドハマり中。もう中毒です。
好きな本:長野まゆみ、西尾維新、乙一、浅井ラボ、谷瑞恵、結城光流(敬称略)、NO.6、包帯クラブ、薬屋シリーズなどなど。コミック込みだと大変なことになります(笑)高尾滋さんには癒され、浅野いにおさんには創作意欲を上げてもらいつつ…あでも、緑川ゆきさんは特別!僕の青春です(笑)夏目友人帳、好評連載中!某戦国ゲームにハマり我が主と共に城攻めを細々とのんびり実行中(笑)サークル活動も嗜む程度。他ジャンルに寄り道も多く叱られながらも細々と更新しています…たぶん。
備考。寒さに激弱、和小物・蝶グッズとリサとガスパールモノ・スヌーピーモノと紅茶と飴と文房具…最近はリボンモノもこよなく愛する。一番困るのは大好物と嫌いな食べ物を聞かれること。
気まぐれ無理なくリハビリのように文章やレポを書き綴る日々…褒められて伸びるタイプです。