monocube
monoには秘めたイロがある。
見えないだけでそこに在る。
数え切れないそれは、やがて絡まり色彩(イロ)になる。
さぁ、箱をあけてごらん。
箱庭(ナカ)は昏(クラ)く底なしの闇色(モノクロ)。
深い闇に融けたらいいのに。
日々の戯言寄せ集め。
当サイトは作者の気まぐれにより、自由気ままに書きなぐった不親切極まりない戯言の箱庭です。
あけましておめでとうございます!
あけましておめでとうございます。(2回目)
monocubeも開通してから随分経ちました!(笑)
本年も気ままに更新していきますので、
引き続きmonoをよろしくお願いいたします。
さて、昨年発売してからすっかり熱を上げてしまった、デビサバ2。
貸してくれた友人とSSの送りあいをしていたのですが、
(素敵なSSを送ってくれる憎い友人なのです・笑)
せっかく新しい年になったのでアップします!
まず手始めに、大団円EDのお話。
※ゲーム本編とリンクしているのでネタバレ注意!!続きは折りたたみ↓↓
水の中を漂うような浮遊感に目を開ける。
視界を満たす銀河は時計とは反対に廻って、時間を遡ることと引き換えに浸食された世界を修復(というより復元?)していく。
「全っ部、お前のお陰だ。サンキュな」
違うよ、それはお前が頑張ったからじゃないか。
「この先、どうなるか…、正直誰にも分かれへんけど、ウチはアンタ忘れへんで?」
うん、忘れないよ。
「世界、上書きされても、絶対に忘れない…絶っ対」
次に会うときには、新しい夢聞けるの楽しみにしてる。
「最高の友達。本当に感謝してる。…食べて。美味しいよ?」
しばらく離れたら、それ、恋しくなるかな?
「何つーか…オモロかったわ。まだ何かやるやろ、お前。したら呼べや…絶対な」
呼ぶのとプロになってチャンピオンになるの、どっちが先かな。
「アンタ凄いよ、世界のルールをくつがえそうとしてる。アタシさ、正直ジプスとか世界がどうなるとか、そんなのど~でもいい。どうせ人間の世界だし?アタシはアタシの知れる事、全部知って、そんで死んでくだけ。……。でも…アンタには興味ある。死ぬほど、興味ある。今は…そんだけ。また会おうね、ははは~」
いつか、その興味を満たすまでつき合うよ…危なくなければね。
「よしよし…♪本当に良く頑張ったね。いい子、いい子!あら…足りなかった?フフフ…また今度、いっぱい撫でてあげるからね」
それまで、もう少し大人になっておきます。
「俺は変わった気がする。何ていうか…これからは、色んな事にちゃんと向き合うよ。…ありがとね、全部、君のお陰だから」
そうかな?それってお前がちゃんと向かい合って強くなったからじゃないかな。
「復元した世界は、きっと前よりいい世界になる。俺は、この先も君と共に歩もう。そしていつか…」
刑事のアンタと再会するってどんな感じかな。
「私は…君について来て、良かったと思う。だから、礼を言わせてくれ。…ありがとう。君と共に戦えた事を、私は誇りに思う」
最後まで真面目な人だね、らしいといえばらしいけど。
「満足か?フフフ…安心したよ。まさかこんなもので、お前が満足するはずがない。…私は諦めん。今はお前に免じて、世界復元の行く末を見守るが。この先に待つ未来次第では、再びお前の敵として、実力主義を実現してやる」
それなら、その時はまたお互いにぶつかって説得してやるよ。
「ほんの少し前まで、顔、知ってただけだった。…あの時、さ。地下鉄のホームで…。本当は、もう少し話したかった。だから…世界が、復元しても絶対に忘れたり…しない」
そうか、僕ももっと三人で話がしたかったんだ。
ひとりひとりと今までの道筋を辿るように言葉を交わして、いよいよ視界が白んでいく。
「これでアタシの役目もおしまい、面倒なこともなくなるってわけ」
「随分な言い方だな」
眩しさに目を細めながら、目の前を飛んでいく相棒に文句を言う。そんな反応を面白がるように笑って。
「でも、誰も死ななくて…アンタも死ななくて、良かった」
「そりゃあね、お前が僕を守るって約束してくれたから」
「本っと、頼りないし弱いし大変だったんだから!」
「…うん、」
「…でも、楽しかった」
「…うん、」
すると少し怒ったような表情で、ぺちっと額を叩かれた。
「なんて顔してるの!願いが叶ったのに」
伸ばした指で軽く頬を撫でる。
「…うん、でも…やっぱり寂しいよ」
腰に手を当ててため息をつかれた。
「またすぐに会えるわよ、アンタたちにはずっと先でも、アタシにはあっという間だもの」
「…ぇ、それって、どういう…」
光が溢れて、輪郭さえ見えないほど。
最後の質問の答えは返ってこなかった。
………
劈くような轟音と立つこともままならないほどの震動。
車体の軋む音。
崩れかけたホームで見上げたそれは、ゆっくりと傾いで落ちてくる。
だめだ…っ!
瞬間。
ポケットから落ちた携帯が開いて光を放つ。
時を止めてずらしたように車両は後ろに大きな音と煙を立てて落ちた。振
り返った先。ピョンピョンと跳ねる、赤い…
「ニンゲンを殺せば、オイラは自由!」
身体を起こすと、気がついた赤い悪魔は、また楽しそうに跳ねた。
「…な、なななんだよ、あれっ」
隣で固まる親友を見、また赤い悪魔に視線を戻す。
何が起こっている?これは何の悪夢だ…?
「…ぃ……おいっ!」
親友の声にはっと気がつくと悪魔は目の前にいて。
「…もう、世話が焼けるわね!」
小さな風が毛先を揺らす。ぺ
ちっと額を叩くのは、小さな小さな。
「…妖、精…?」
ズキン…頭が痛い。額
を押さえて目を閉じれば、濁流のように頭に流れ込んでくる映像。
記憶。
そうだ、僕はこの妖精を知っている。
一緒に戦った、仲魔……大切な。
「…ただいま、相棒」
すると、眉間にしわを寄せていた相棒は途端ににっこりと笑った。
「…あ、相棒って、お前…どうちゃったわけ?」
震えながら現状に戸惑う親友に。
「あの時も、コレ、が最初だったろ?」
あの時は、敵だったけれど。
『まったく世話が焼けるわね!』
そう、一番最初に削がれた体力を魔法のように回復してくれたのは、この小さいけど頼れる相棒だった。
「こんなやつら、さっさとやっつけるわよ?」
その声に、落ちた携帯を手にとり赤い悪魔に向けてかざす。
大袈裟だけれど自分はこれから、滅びゆく世界を救いに行く。
たくさんの仲間と出会いぶつかりながら、仲魔と一緒に。
何度だってこの世界を復元してやる、相棒が傍に居てくれる限り。
end.
monocubeも開通してから随分経ちました!(笑)
本年も気ままに更新していきますので、
引き続きmonoをよろしくお願いいたします。
さて、昨年発売してからすっかり熱を上げてしまった、デビサバ2。
貸してくれた友人とSSの送りあいをしていたのですが、
(素敵なSSを送ってくれる憎い友人なのです・笑)
せっかく新しい年になったのでアップします!
まず手始めに、大団円EDのお話。
※ゲーム本編とリンクしているのでネタバレ注意!!続きは折りたたみ↓↓
水の中を漂うような浮遊感に目を開ける。
視界を満たす銀河は時計とは反対に廻って、時間を遡ることと引き換えに浸食された世界を修復(というより復元?)していく。
「全っ部、お前のお陰だ。サンキュな」
違うよ、それはお前が頑張ったからじゃないか。
「この先、どうなるか…、正直誰にも分かれへんけど、ウチはアンタ忘れへんで?」
うん、忘れないよ。
「世界、上書きされても、絶対に忘れない…絶っ対」
次に会うときには、新しい夢聞けるの楽しみにしてる。
「最高の友達。本当に感謝してる。…食べて。美味しいよ?」
しばらく離れたら、それ、恋しくなるかな?
「何つーか…オモロかったわ。まだ何かやるやろ、お前。したら呼べや…絶対な」
呼ぶのとプロになってチャンピオンになるの、どっちが先かな。
「アンタ凄いよ、世界のルールをくつがえそうとしてる。アタシさ、正直ジプスとか世界がどうなるとか、そんなのど~でもいい。どうせ人間の世界だし?アタシはアタシの知れる事、全部知って、そんで死んでくだけ。……。でも…アンタには興味ある。死ぬほど、興味ある。今は…そんだけ。また会おうね、ははは~」
いつか、その興味を満たすまでつき合うよ…危なくなければね。
「よしよし…♪本当に良く頑張ったね。いい子、いい子!あら…足りなかった?フフフ…また今度、いっぱい撫でてあげるからね」
それまで、もう少し大人になっておきます。
「俺は変わった気がする。何ていうか…これからは、色んな事にちゃんと向き合うよ。…ありがとね、全部、君のお陰だから」
そうかな?それってお前がちゃんと向かい合って強くなったからじゃないかな。
「復元した世界は、きっと前よりいい世界になる。俺は、この先も君と共に歩もう。そしていつか…」
刑事のアンタと再会するってどんな感じかな。
「私は…君について来て、良かったと思う。だから、礼を言わせてくれ。…ありがとう。君と共に戦えた事を、私は誇りに思う」
最後まで真面目な人だね、らしいといえばらしいけど。
「満足か?フフフ…安心したよ。まさかこんなもので、お前が満足するはずがない。…私は諦めん。今はお前に免じて、世界復元の行く末を見守るが。この先に待つ未来次第では、再びお前の敵として、実力主義を実現してやる」
それなら、その時はまたお互いにぶつかって説得してやるよ。
「ほんの少し前まで、顔、知ってただけだった。…あの時、さ。地下鉄のホームで…。本当は、もう少し話したかった。だから…世界が、復元しても絶対に忘れたり…しない」
そうか、僕ももっと三人で話がしたかったんだ。
ひとりひとりと今までの道筋を辿るように言葉を交わして、いよいよ視界が白んでいく。
「これでアタシの役目もおしまい、面倒なこともなくなるってわけ」
「随分な言い方だな」
眩しさに目を細めながら、目の前を飛んでいく相棒に文句を言う。そんな反応を面白がるように笑って。
「でも、誰も死ななくて…アンタも死ななくて、良かった」
「そりゃあね、お前が僕を守るって約束してくれたから」
「本っと、頼りないし弱いし大変だったんだから!」
「…うん、」
「…でも、楽しかった」
「…うん、」
すると少し怒ったような表情で、ぺちっと額を叩かれた。
「なんて顔してるの!願いが叶ったのに」
伸ばした指で軽く頬を撫でる。
「…うん、でも…やっぱり寂しいよ」
腰に手を当ててため息をつかれた。
「またすぐに会えるわよ、アンタたちにはずっと先でも、アタシにはあっという間だもの」
「…ぇ、それって、どういう…」
光が溢れて、輪郭さえ見えないほど。
最後の質問の答えは返ってこなかった。
………
劈くような轟音と立つこともままならないほどの震動。
車体の軋む音。
崩れかけたホームで見上げたそれは、ゆっくりと傾いで落ちてくる。
だめだ…っ!
瞬間。
ポケットから落ちた携帯が開いて光を放つ。
時を止めてずらしたように車両は後ろに大きな音と煙を立てて落ちた。振
り返った先。ピョンピョンと跳ねる、赤い…
「ニンゲンを殺せば、オイラは自由!」
身体を起こすと、気がついた赤い悪魔は、また楽しそうに跳ねた。
「…な、なななんだよ、あれっ」
隣で固まる親友を見、また赤い悪魔に視線を戻す。
何が起こっている?これは何の悪夢だ…?
「…ぃ……おいっ!」
親友の声にはっと気がつくと悪魔は目の前にいて。
「…もう、世話が焼けるわね!」
小さな風が毛先を揺らす。ぺ
ちっと額を叩くのは、小さな小さな。
「…妖、精…?」
ズキン…頭が痛い。額
を押さえて目を閉じれば、濁流のように頭に流れ込んでくる映像。
記憶。
そうだ、僕はこの妖精を知っている。
一緒に戦った、仲魔……大切な。
「…ただいま、相棒」
すると、眉間にしわを寄せていた相棒は途端ににっこりと笑った。
「…あ、相棒って、お前…どうちゃったわけ?」
震えながら現状に戸惑う親友に。
「あの時も、コレ、が最初だったろ?」
あの時は、敵だったけれど。
『まったく世話が焼けるわね!』
そう、一番最初に削がれた体力を魔法のように回復してくれたのは、この小さいけど頼れる相棒だった。
「こんなやつら、さっさとやっつけるわよ?」
その声に、落ちた携帯を手にとり赤い悪魔に向けてかざす。
大袈裟だけれど自分はこれから、滅びゆく世界を救いに行く。
たくさんの仲間と出会いぶつかりながら、仲魔と一緒に。
何度だってこの世界を復元してやる、相棒が傍に居てくれる限り。
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プロフィール
HN:
瑞季ゆたか
年齢:
40
性別:
女性
誕生日:
1984/02/10
職業:
引きこもり人嫌いの営業AS見習い
趣味:
読書・音楽鑑賞・字書き
自己紹介:
◇2006.11.16開通◇
好きな音楽:Cocco、GRAPEVINE、スガシカオ、LUNKHEAD、アジカン、ORCA、シュノーケル、ELLEGARDEN、LINKIN PARK、いきものがかり、チャットモンチー、CORE OF SOUL、moumoon…などなど挙げたらキリがない。じん(自然の敵P)さんにドハマり中。もう中毒です。
好きな本:長野まゆみ、西尾維新、乙一、浅井ラボ、谷瑞恵、結城光流(敬称略)、NO.6、包帯クラブ、薬屋シリーズなどなど。コミック込みだと大変なことになります(笑)高尾滋さんには癒され、浅野いにおさんには創作意欲を上げてもらいつつ…あでも、緑川ゆきさんは特別!僕の青春です(笑)夏目友人帳、好評連載中!某戦国ゲームにハマり我が主と共に城攻めを細々とのんびり実行中(笑)サークル活動も嗜む程度。他ジャンルに寄り道も多く叱られながらも細々と更新しています…たぶん。
備考。寒さに激弱、和小物・蝶グッズとリサとガスパールモノ・スヌーピーモノと紅茶と飴と文房具…最近はリボンモノもこよなく愛する。一番困るのは大好物と嫌いな食べ物を聞かれること。
気まぐれ無理なくリハビリのように文章やレポを書き綴る日々…褒められて伸びるタイプです。
好きな音楽:Cocco、GRAPEVINE、スガシカオ、LUNKHEAD、アジカン、ORCA、シュノーケル、ELLEGARDEN、LINKIN PARK、いきものがかり、チャットモンチー、CORE OF SOUL、moumoon…などなど挙げたらキリがない。じん(自然の敵P)さんにドハマり中。もう中毒です。
好きな本:長野まゆみ、西尾維新、乙一、浅井ラボ、谷瑞恵、結城光流(敬称略)、NO.6、包帯クラブ、薬屋シリーズなどなど。コミック込みだと大変なことになります(笑)高尾滋さんには癒され、浅野いにおさんには創作意欲を上げてもらいつつ…あでも、緑川ゆきさんは特別!僕の青春です(笑)夏目友人帳、好評連載中!某戦国ゲームにハマり我が主と共に城攻めを細々とのんびり実行中(笑)サークル活動も嗜む程度。他ジャンルに寄り道も多く叱られながらも細々と更新しています…たぶん。
備考。寒さに激弱、和小物・蝶グッズとリサとガスパールモノ・スヌーピーモノと紅茶と飴と文房具…最近はリボンモノもこよなく愛する。一番困るのは大好物と嫌いな食べ物を聞かれること。
気まぐれ無理なくリハビリのように文章やレポを書き綴る日々…褒められて伸びるタイプです。