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なんて重いのだろうか、

切り離すための言葉を発することは。




※現代版竜と忍の話。だから気付かないように、(6/11参照)の続き的な何か。内容は折りたたみ↓↓

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真剣かどうか、
深いかどうか、
強いかどうか、
そんなことが問題なんじゃない。
「切り離す」という行為そのものが苦手なのだ。

(そもそも切り離す、なんてことが必要な関係なんて持ってこなかったし、)

それは苦手だからと自負していた部分もあるが、
そうではなく基本的に人には関わりたくない性分なのが一番の理由だった。
告白(らしきもの)をした時ですら、
相手の反応に厄介なことになったかもしれないと思ったのだ。
それでも、

(…言わずには、いられなかった…)

なんて、そんなことを思う自分に一番自身が驚いている。
「…何か、用か?」
政宗はここしばらくの蒸し暑さにやられているのか、妙にけだるそうだった。

「なぁ、…別れよ?」

屋上の入り口。
心許ない屋根の下。
顔を覗かせた政宗を見上げて、言った。
すると何事かと表情を固めていた政宗が、ふっと笑う。
不覚にもそれを綺麗だと思ってしまった。

「じゃあ、これはお前の負け、だな」

それは期待してた言葉ではない。

(…つーか、この期に及んでまだ期待するとか有り得ねぇ…)

「…そこまで退屈でもなかったし、期待して損したぜ」
踵を返しながら呟いた言葉を聞き逃さない。
聞き逃せない。
人より耳がいいのは政宗だって知ってるくせに。
「さす、」
手を引いて無理矢理口付けて。
「…!」
屋上との段差に足を取られて二人屋上に倒れこむ。
「…あち…」
仰向けな自分の上に乗る政宗が呟く。
強い陽射しに目が眩んで、政宗の顔が見えない。
だから問う。

「…やっぱ前言撤回、ダメ?」

表情が分からないから、言葉で確かめたくて。
「まだ、離すのは無理」
返事はなくて、でも政宗が愉しそうに笑った気配がした。
「…政宗さん?」
くしゃりと前髪を掻き回された。

「…忘れた、屋上に倒れこんだお陰でな」

そう言うなり政宗は退いて、屋上を出ていく。
何も言わずにその背を見送り身体を起こして胡坐をかくと、
政宗が乱した前髪に触れる。


「…これは、続行ってことでいい、んだよ、な…?」


呟く声を掻き消すチャイムの音。

それは、恋愛ゲーム再開の合図。




※更にオマケはコメント欄へ。
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無題

「政宗じゃねぇか、このクソ暑いのによく屋上なんて…」
「チカ…も、無理…」
元親の肩にぐったりと政宗は寄りかかる。


「って、おい、しっかりしろっ…!」


政宗は暑さにめちゃくちゃ弱い…とか。
屋上から降りてきたところをチカに保護され保健室へ駆け込んだとか駆け込んでないとか。
  • 水城
  • 2009/07/17(Fri)14:30:47
  • 編集

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プロフィール

HN:
瑞季ゆたか
年齢:
33
性別:
女性
誕生日:
1984/02/10
職業:
引きこもり人嫌いの営業AS見習い
趣味:
読書・音楽鑑賞・字書き
自己紹介:
◇2006.11.16開通◇

好きな音楽:Cocco、GRAPEVINE、スガシカオ、LUNKHEAD、アジカン、ORCA、シュノーケル、ELLEGARDEN、LINKIN PARK、いきものがかり、チャットモンチー、CORE OF SOUL、moumoon…などなど挙げたらキリがない。じん(自然の敵P)さんにドハマり中。もう中毒です。
好きな本:長野まゆみ、西尾維新、乙一、浅井ラボ、谷瑞恵、結城光流(敬称略)、NO.6、包帯クラブ、薬屋シリーズなどなど。コミック込みだと大変なことになります(笑)高尾滋さんには癒され、浅野いにおさんには創作意欲を上げてもらいつつ…あでも、緑川ゆきさんは特別!僕の青春です(笑)夏目友人帳、好評連載中!某戦国ゲームにハマり我が主と共に城攻めを細々とのんびり実行中(笑)サークル活動も嗜む程度。他ジャンルに寄り道も多く叱られながらも細々と更新しています…たぶん。

備考。寒さに激弱、和小物・蝶グッズとリサとガスパールモノ・スヌーピーモノと紅茶と飴と文房具…最近はリボンモノもこよなく愛する。一番困るのは大好物と嫌いな食べ物を聞かれること。

気まぐれ無理なくリハビリのように文章やレポを書き綴る日々…褒められて伸びるタイプです。

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