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BA○ARA×い○ぼく続き

とりあえず続けてみた。

4号室
政宗・ss小十郎

3号室
家康・ss三成

2号室
ss元親

イロモノ続きは折りたたみ↓↓

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「こちらが屋上庭園です。何か考え事をなさりたい時にはよろしいかと」
緑溢れる庭園を小十郎に導かれるままに歩いていく。すると、銀髪の青年と目が合って。
「…っ!」
居合で抜かれた刀を、小十郎が納刀したままの鞘で受け止める。
「石田、慎め」
政宗の聞いたことのない低い威圧する声。
「貴様は何者だ、」
テメェが何者だ、と挑発気味に睨めば。
「今日から此処に入られた政宗様だ。以後刀を向けることは俺が許さん」
石田と呼ばれた銀髪の青年と小十郎が沈黙して数分、銀髪の青年が刀を退いた。
「…さ、こちらへ」
青年から庇うように小十郎は政宗を導く。
「…アイツ、誰?」
「あれは石田三成といいます。3号室、徳川のシークレットサービスです。性根は真面目ですが、些か喧嘩っ早いといいますか…」
政宗は先刻気安く声を掛けてきた家康のことを思いだす。
「…相性がいいとは到底思えねぇけど」
政宗の言葉に小十郎は苦笑しただけだった。
それから大浴場、他の各部屋を回った後、一階の共有ラウンジへとやってきた。
「一気に案内させていただいたのでお疲れでしょう、こちらへどうぞ」
素直に引かれた椅子に座ると、小十郎は紅茶を淹れに一礼して行く。背もたれに沈んでぼんやりしていると、目の前に誰かが座った。周りに空いているテーブルがたくさんあるのに、相席だ。

「―――アンタ、誰?」

「人に名前を聞くときは、自分が先に名乗るもんだって知らねぇのか?」
まるで鏡合わせ。左目に眼帯をする隻眼の青年(おまけにまた銀髪だ)。今日は銀髪に縁があるなぁと思っていたら、ものすごく真面目な顔でポッキーを突き出してきた。
「ん」
「…はぁ?」
「ん」
仕方なくぱくりと食べれば、銀髪は満足そうな顔で笑う。
「元親。2号室のシークレットサービスだ、よろしくな、伊達政宗」
やっぱりこいつ名前知ってやがったか、と呆れた眼差しを向けたが銀髪・元親は笑っただけだった。
「お待たせしました」
小十郎はいい香りの紅茶を手に戻ってきた。そして向かい合って座る元親に気付いて。
「長曾我部、」
小十郎がワントーン下げた声を投げれば。
「へいへい」
それに応えた様子もなく渋々別のテーブルへ移った。目の前に置かれた紅茶は金色に似た綺麗な色。一般的なアイスティーのそれが出てくると思っていた政宗は意外そうに眺める。するとその視線に気づいた小十郎がにこりと笑う。
「ジャスミンをベースに、レモンバナーでリラックス効果のあるハーブティーです」
政宗の様子に“お疲れでしょう”と小十郎が言っていたのを思い出す。素直に紅茶に口をつける。無意識に肩に力を入れていたのかもしれない。今までそれを気取られることなど殆どなかったのだが。

(俺が油断したのか、あいつが敏いのか…)

小十郎は目が合えば穏やかに笑うだけで、ずっと政宗の隣りに控えている。
「―――まぁ、その…助かった」
お礼をぶっきらぼうに言えば、小十郎はぐっと拳を固く握る。
「…おい、」
「なんと…っ、勿体なきお言葉…っ!」
とても分かりやすい程、感極まっていた。
「小十郎ごときが政宗様のお役に立てるなど…そんな、これ以上の誉れはございません」
今にも涙を落としそうな小十郎の足を軽く蹴って。
「なっ、泣くなよ大袈裟だろーが!」
そんなやり取りをしながら日が落ちた。
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プロフィール

HN:
瑞季ゆたか
年齢:
40
性別:
女性
誕生日:
1984/02/10
職業:
引きこもり人嫌いの営業AS見習い
趣味:
読書・音楽鑑賞・字書き
自己紹介:
◇2006.11.16開通◇

好きな音楽:Cocco、GRAPEVINE、スガシカオ、LUNKHEAD、アジカン、ORCA、シュノーケル、ELLEGARDEN、LINKIN PARK、いきものがかり、チャットモンチー、CORE OF SOUL、moumoon…などなど挙げたらキリがない。じん(自然の敵P)さんにドハマり中。もう中毒です。
好きな本:長野まゆみ、西尾維新、乙一、浅井ラボ、谷瑞恵、結城光流(敬称略)、NO.6、包帯クラブ、薬屋シリーズなどなど。コミック込みだと大変なことになります(笑)高尾滋さんには癒され、浅野いにおさんには創作意欲を上げてもらいつつ…あでも、緑川ゆきさんは特別!僕の青春です(笑)夏目友人帳、好評連載中!某戦国ゲームにハマり我が主と共に城攻めを細々とのんびり実行中(笑)サークル活動も嗜む程度。他ジャンルに寄り道も多く叱られながらも細々と更新しています…たぶん。

備考。寒さに激弱、和小物・蝶グッズとリサとガスパールモノ・スヌーピーモノと紅茶と飴と文房具…最近はリボンモノもこよなく愛する。一番困るのは大好物と嫌いな食べ物を聞かれること。

気まぐれ無理なくリハビリのように文章やレポを書き綴る日々…褒められて伸びるタイプです。

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